【hum making】神田-vol.12

こんにちは、小西です。

 

前回から間が空いてしまいましたが、神田の練習記録vol.12をお届けします。

vol.11はこちら

 

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お久しぶりです。神田です。

6月後半から7月は、オーダー品の八角形リングの彫りやその他の業務で手一杯になってしまい、あまり彫りの練習に打ち込むことができませんでした。

今回は、和彫り月桂樹リングの2本目の練習記録となりますが、なんとか合間を見つけてやっていた感じなので日数があやふやで、恐らく合計20日間くらいです。

一応、前回が「Day 98」で終わっていたので、1日あたりの練習時間はまばらではありますが、今回の記録はざっくり「Day99~119」とさせてください。

 

Day 99~119

 

和彫り月桂樹リング、練習2本目。

1本目をやったのは約3か月前でした。思い出せない部分もあるけど、とにかくやっていきます。

 

●ケガキ

前回は貞清さんの見本の続きでやっていて、記憶があやふや。何とか記憶を手繰り寄せながら感覚でけがく。

 

●ケガキに沿って側面の円を彫る

彫りが浅くて線の幅が細くなってしまい、隣にもう一本、平行に円を彫ったけど、指なじみ(リングをはめたときに指に触れる部分)から距離ができてしまった。深く彫ることにびびっている…?

 

●月桂樹彫り

こんな感じかな~と感覚的にやったケガキに合わせて彫ったら、全然違った…。

結局ケガキ線を全部無視して彫ることに。もちろんバランスが悪くなって、ちっちゃい葉っぱもあれば大きい葉っぱもある。失敗。

甲丸に彫る月桂樹は、本当に頭の中が「???」はてなマークでいっぱいになるくらい難しい。葉っぱ一枚ごとに毎回試行錯誤。

「まぁ練習だし、思い切ってしまえーー!!」と思い切り彫ったら、何故か評判が良かった。稲沼さんがちょっと笑いながら、「この思い切りを忘れずにいて欲しい」と…。

葉っぱの真ん中の線→貞清さんから「強弱もつけれられていてOK」。個人的な反省は、線が一定ではないこと。長さとか太さが全部違うので安定感が欲しい。

実の彫りとミル→気付いたら実の位置が反転してしまっていた…。要練習項目。

写真中央あたりの実だけ、向きが逆になっています↓

 

●サイドの彫り、ミルのところまで繋げる

葉っぱの右側と左側で、手首の動きが変わる。

貞清さんから、「方向によって苦手と得意があるので、苦手な方は練習あるのみ!」とのこと。

今回はサイドの彫りが浅かったのでやっぱりミルが打てず、彫り直し。

近頃は石留め練習ばかりしていたので、久々に柄を彫ったら蛇行するし、リングにタガネが突き刺さるしで大変なことに。

毎日やらないと成長しないな、と実感。

 

●ミル打ち

顕微鏡越しだと成長したのでは?と思ったのに肉眼で見たら酷すぎて絶句。

店頭の月桂樹のサンプルと比べても一目瞭然。

こんなに下手なんだ…って落ち込んだ。

左…私、右…店頭品サンプル↓

 

●刻印

やっぱり横一列にまっすぐ並べるのは難しい。絶対右下へずれていく。ので、2文字目以降は気持ち上に押すのがいいかもしれない。文字自体も手の癖で左に傾くので、右に傾いているんじゃないかってくらいの気持ちで打つといいかもしれない。

1回消して修正。腕力が足りなくて、文字が薄い!!

以前に森山さんから「俺も打てない時期があったけど、そのときに指立て伏せしたんだよ」と聴いた。指立て伏せ、してないです…。すみません。

 

●仕上げ

ケガキが間違っていて無視して彫った為、ケガキの傷が色々なところに残っていた。それを地道に消していく。これを本番でやったらタイムロスすぎるので、次回からケガキは本当に気をつけたい。

貞清さんから

この曲面(甲丸)に彫るのは、とことんやるしかない。

ミルの出来が微妙なのと、実のミルはサイズも大きいし葉っぱに当たってしまっている。

森山さんから

「自信ない?自信なさげな線の彫りが気になる」

自分では思い切りやったつもりだったけど、気持ちが彫りに現れてしまった…。

2回目は毎回、1回目で意味が分かってなかったり、流動的にやってしまったところがハッキリ分かるようになる気がする。

今回けがきも全部ダメだったし、彫りも浅すぎた。

次回は、今回ダメだったところはしっかり直せるように意識したい。

 

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神田の業務量と負担が一気に増えてしまった頃、本人から話を聞いていましたが、とにかく仕事が終わらず彫りの練習に手を付けられない事に対して、かなりのストレスや焦りを感じていたようでした。

そんな彼女に助け舟を出したのが、アトリエマネージャー土屋。追い詰められてしまった神田に気付いて今一度采配を振り、うまく業務を分担できるよう提案したそうです。

土屋の機転が功を奏して、それ以降は少し楽になって彫りの練習にも少しずつ戻れるようになったのだとか。

 

八角形の彫りができるようになり、任される仕事が増えたことは喜ばしかったはずですが、更なる上達を目指すための練習時間を確保できない状況はもどかしかっただろうと思います。

通常の仕事内容に加えて、ここで記録している彫りの練習、そして石留めの練習と、日々大忙しの神田。

周りの助けも借りながら、引き続き頑張ってほしいです。

 

職人・茂木のYouTubeチャンネル「hum jewelry making」では、神田と貞清による彫金技術の解説をお楽しみいただける「Jewelry Making 職人への道」を公開中。ぜひご覧ください。

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「hum_making」のインスタグラムでは、神田が練習風景を不定期でライブ配信しています。アーカイブもご覧いただけます。

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