神田 夏稀

職人の仕事だけを長く続けるつもりはない。この言葉だけだと誤解を招きそうですが、神田は以前から講師の仕事にも興味を持っていたのだとか。

技術を競う大会「技能五輪」で銅賞を受賞した経歴を持つ神田。学生時代は鍛造が得意で、「周りとは違うことをやっているな」という自覚があったそう。
就職活動でも自分の理想を追い求め、分業が徹底された量産体制ではなく、一人の職人が色んな工程を担当できるような企業を探して、humに入社しました。

入社して間もない頃から「和彫り」に特化した訓練を積むことになりますが、その才能はみるみる内に開花していきます。
約1年でoctagon ringやcarving ringの彫りを任せられるまでに成長し、2021年には自身が講師を務める彫金のワークショップ「神田彫金技塾」をスタート。持ち前の明るさを活かして、専門的な彫りの知識に親しんでいただけるよう精力的に取り組んでいます。

今後は師と仰ぐ貞清のように1点物やbespokeを手掛けたいと、更なる高みを目指して邁進中。
humの未来を託される若きホープです。

ワークショップにとどまらず、日々の練習記録を公開したり、YouTubeにインスタライブと、これまでの職人の枠組みにとらわれず活躍の場を広げる風雲児。
「自分の彫金教室を開く」という大きな夢に向かって、ひとりまたひとりと着実にファンを獲得し続けています。