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ジュエリーを身につける理由
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ジュエリーを身につける理由

こんにちは、小西です。

店舗が休業に入ってからはジュエリーから離れた内容の記事が続いていたので、今日は本筋に戻ってジュエリーの話をしようかなと思います。



突然ですが、なぜ私達はジュエリーを身につけるのでしょうか?

衣服、靴や鞄、時計などと違って、ジュエリーは機能性・実用性を伴わないアイテムです。
言ってしまえば、無くても特に困らないもの。
なのに何故、ジュエリーを必要とするのか。
もちろんマナーや慣習として求められる場合もありますが、実はそれ以外にも、ジュエリーの果たす意味や役割が存在します。
私が考える「ジュエリーを身につける理由」は、大きく分けて2つあります。



1 静かに自己主張する

ヘアメイクや衣服はぱっと見たときの印象に大きく影響しますが、ふと目を止めた時にやんわりと印象づけるのがジュエリー。
これは私自身のことですが、「心の声」みたいなものをジュエリーに代弁させているように思います。

例えば、「私を舐めるな!」とか。気持ちが折れそうなときに、「折れるもんか!」とか。

似たような事を先日インスタにも書いたところ、こんなコメントをいただきました。
「ジュエリーは自分の輪郭を際立たせてくれる」 
他の部分では表現しきれないディテールをジュエリーで描ききる、というような意味合いなのかなと思い、きっとこの方は素敵な着けこなしをされているのだろうなと想像しました。

いろんな制約やしがらみの中で生きるのに疲れてしまうこともありますが、自分の意志を託したジュエリーを身につけることで、静かに自己主張を続けていける気がします。


2 形にならないものを形として残す

家族が増えた時の決意。仕事が上手くいった時の達成感。人生に迷った時の葛藤。
このような思いは本来目に見えないものですが、ジュエリーにその思いを込めて身につけることで、形あるものとして残すことができます。

私が梅田阪急店から岩田屋店に異動になった時、これを機に新しいことにチャレンジしようと思い、初めてピアスホールを開けることにしました。
初めてオーダーしたhumのピアスには、新しい環境で成長するんだという当時の野心が宿っている気がして、1年以上経った今でも同じピアスだけを着け続けています。

忘れたくない思いがジュエリーに宿った時、それは形あるものとして持ち主に寄り添い続けます。



以上の2つの理由を踏まえた上で、ジュエリーの意味と役割を実感する象徴的なエピソードをご紹介したいと思います。


梅田阪急店にいたころ、子供への思いを込めて肌身離さずに着用できるバングルをオーダーしたい、というお客様がいらっしゃいました。
詳細は割愛しますが、お子様に対して「生きていること自体が奇跡のよう」だと感じていらっしゃったお客様。

デザイナー来店イベントにお越しいただき、稲沼とのご相談の上で、
・お子様への気持ちを特殊なカスタムで刻印する
・落としたり無くしたりすることのないよう、留め具部分にセーフティパーツを二重で付ける
このような形で、大切なお子様への思いを託していただきました。

出来上がったバングルをご覧になったお客様のご感想は、「(セーフティパーツが)天使の羽根みたい!」。
私にとって子供は、かけがえのない幸せを運んできてくれた天使みたいな存在だから…と、大層喜んでくださいました。
お客様の思いがジュエリーにぴたりと重なったのが、目に見えて感じ取れた瞬間でした。


店頭でお客様と接していると、このような瞬間に立ち会うことが多くあります。
そんな時に必ずと言っていいほど頂くお声が、「一生大切にします」「将来は子供に受け継がせます」。
意志や思いが宿ったジュエリーは、持ち主にとって「無くてはならないもの」になり得るのです。


なぜジュエリーを身につけるのか。
結局のところは人によっても違うし、時と場合によっても違ってくると思います。
ただ、humでジュエリーの販売に携わる身としては、そこに意味をなくすことだけはしたくないなと思います。

これまでジュエリーとお客様の間に様々なストーリーが生まれるのを見てきましたが、それは持ち主にとって間違いなく「必要なもの」「無くてはならないもの」でした。
お客様の思いとジュエリーの意味を繋ぎ、ストーリーを紡ぐことで、笑顔になっていただく。
これが私のミッションです。



先日humのオンラインストアがオープンいたしましたが、対面で接客することができない代わりに、こちらのブログやインスタグラムで色々とお話しできればと考えております。
オンラインショッピングにもお客様それぞれの意味やストーリーを持たせることができるよう、私に出来る事を実践していきます。



今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
またお目にかかれる日を心待ちにしております。

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