【styling】New Collection “lace”
こんにちは、小西です。
本日は、9月9日(金)よりhum JINGUMAE atelier & shopにて販売開始となった新作のスタイリングをご紹介してまいります。
優美で華麗なエドワーディアン期のガーランドスタイルをカジュアルにアップデートした、今回のlace collection。
ガーランドが生まれた当時と現代の違いを踏まえた、humがおすすめしたい着け方のご提案です。
まずは、ガーランドの時代(エドワーディアン期)のジュエリーについて簡単に解説いたします。
<身に着ける人>貴族や富裕層
<意味合い>権力の象徴
<求められるジュエリー像>豪華なパリュール
イギリスの王侯貴族が権威を持っていた最後の時代。まだジュエリーは限られた人たちしか身に着けることができませんでした。
パリュールというのは、たとえばネックレス・イヤリング・ティアラ・リング・ブレスレットなど様々なアイテムがセットになったジュエリーのことです。女性が社交の場に出席する際はパリュールが必須でした。
男性中心の社会で、男性は自分の地位や権力を誇示するために連れの女性を着飾らせる風潮がありました。
一方で現代におけるジュエリーはどうでしょうか。
<身に着ける人>働く女性
<意味合い>自己表現・自己実現
<求められるジュエリー像>美しさ+着けやすさ
ジュエリーを誰もが身に着けるようになったのは産業革命以降のこと。
女性の社会進出が進み、自ら働いて稼ぐお金で洋服やジュエリーを買うようになりました。窮屈なコルセットからは解き放たれ、動きやすさが重要になっていきます。
パンツスーツスタイルを確立させたココシャネルのほかにも多数のデザイナーが活躍し始め、今日ではスタイルの多様化・細分化がどんどん進んでいます。
今回のlace collectionは上記のような時代背景を踏まえて、ガーランドスタイルの優美で華麗な魅力に現代の空気感を取り込み、自由でアクティブな着け方が似合うように作られています。
リング
スタッキング(重ね着け)によって自分の個性を表現できる、エタニティのデザイン。
お手持ちのリングと自由に重ねたり、異素材のブレスレットなどもミックスしながら、ガーランドの持つエレガントさをカジュアルダウンさせたスタイリングをお楽しみください。
ピアス
ガーランドの時代にはほとんど存在しなかったフープのデザインからは、ストリート風なテイストを感じることができます。
モダンにアレンジされた花綱模様の美しさを正面だけでなく様々な角度から堪能できるフープピアスは、デイリー使いがおすすめ。少し気合いを入れて身に着けることで、忙しい日々の中にもハリが生まれそうですよね。
1点豪華主義的に着けたり、大胆で意外なコーディネートを楽しんでみたり、ガーランドの存在感をその日の気分次第でコントロールしていただければと思います。
この記事を書きながら、過去にhumete Combination collectionを発表した時にデザイナーの稲沼から聞いたエピソードを思い出しました。
「ジムに行くときには自分のモチベーションを上げたいから、かっこいいピアスが着けたくなる」
「(humete Combination collectionのピアスを)ジムで無くしかけちゃったこともあるけど、ジュエリーを着ける時の気持ちってそういうものなんだよね」
ガーランドスタイルの美しさは今の時代にも通用するものですが、その時代背景の変化と共にジュエリーの着け方は変わって然るべき。
美しいジュエリーを他の誰のためでもなく、自分だけのために身にまとう時、
現代版ガーランドスタイルである今回のlace collectionが大きな意味を持つはずです。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
photo by Keisuke Mogi