主張

フェアトレード・エシカルの矛盾
世の中で叫ばれ、グローバルスタンダードになりつつあるエシカル、フェアトレード、サスティナビリティ。しかし本質的に矛盾なくそれを体現している企業がどのくらいあるでしょうか?
フェアトレードは先進国が発展途上国の人や企業に対して倫理的で持続可能な取り引きを行うと言うと定義されているのですが、どこにも先進国と同等の対価とは書いてありません。エコやエシカルという価値のもとにそういった商品が普通のチョコレートやコットンよりも高値で販売されても、末端の生産者に「同等の」対価は届かない。間に為替の違いや運搬のコストが入り、影響するからです。
またペットボトルなどのリサイクルも、繊維などに再生することで逆に、焼却するよりももっと大きなコストとエネルギーを消費してしまう、という異議も唱えられています。
あるいは、グローバルに展開する大手ファッション企業が下取りや寄付活動などを謳っても、そもそもの要因である過剰生産の解決の答えになるのでしょうか。
もちろん、環境破壊や労働者の権利など、難しい社会的問題に真摯に取り組み、改善しようと試みる人や企業は尊敬に値します。そういった活動を応援、参加したいと考えています。しかし、大規模に謳われていればいるほど、その本質と活動内容が一致しなければともするとコマーシャル、マーケティングの色が見えてきて、フェアトレードやエシカルがもつ意味は変わってしまいます。
私達は規模は小さくとも、できる範囲で最大限、プロセス上の矛盾を無くし、本質的な社会貢献を追及していきたいと考えています。