ひとさじの非日常
こんにちは、小西です。
以前、お客様とこんな会話をしたことがあります。
「普段使いとは別にわざわざ着けたいと思うものも必要ですよね」
「着ける機会がない、じゃなく、着ける機会を作ればいいんですよね」
そのお客様は、普段使いにはhumete“classic”の小さいフープピアス、強めのスタイルを作りたい日はhumete“bauhaus”のボリュームのあるフープピアスを、それぞれ使い分けてご愛用されています。
パールのピアスをご試着されたとき、大変お似合いでお気に召されたものの「果たしてパールの出番があるのかどうか・・・」と迷われ、ご相談いただきました。
確かに普段使いだけを考えるなら、その二つがあれば十分だとも言えます。しかし、良いなと感じるものを身に着けるのは純粋に気分が上がるので、「あえてパールを着ける日も作っていただきたいです」とお伝えしました。
するとお客様は納得されたご様子で、今はまだ幼いお嬢様が入園などの行事を迎えられる数年後のことまで想像された上で、「普段使いとは違う、特別感のあるものを持っておきたい」とパールピアスの購入を決めてくださった次第です。
私自身も数年前にパールのブレスレットを選んだ時は、「着ける頻度はそう高くないかもしれないけど、これを“わざわざ”着けよう!」と思ってオーダーを決めました。今までピンとくるパールジュエリーが少なかった中「これは」と思えるものに出会えたので、使用頻度よりも着けたときの特別感を重視してみようと思ったんです。
わざわざパールのブレスレットを選んで身に着ける日は、心なしか普段より優雅な気持ちになれる気がします。いつも着けているものとは少し違うテイストだということもあってか、人の目に留まって褒めていただくこともしばしば。
他のものと比べると着用回数は少ないですが、結果的には同じくらいの満足感を得ることができています。
さまざまな想いを込めて身に纏うジュエリーには、日常と非日常、どちらの側面もあって然るべきだと思います。
いつもの自分に寄り添うジュエリーはもちろん欠かせませんが、いつもと少しだけ違う自分のためのジュエリーをその延長線上に置いておくことで、あらゆるシーンやモチベーションに合わせることができます。
非日常というのは、何も特別なパーティーやオケージョンだけではありません。
例えば、堂々とした振る舞いが求められる重要な商談。久しぶりに再会する友人との食事会。
もっと言えば、何てことのない1日でもジュエリーをひとつ着け替えて過ごすだけで、ちょっと特別な気分に浸れることだってあります。
humのジュエリーは日常使いしやすいものばかりですが、中でもパールのようにデリケートな素材や、デザイン性の強いアイテムは、「どうせ着けていくところが無いから」と思われてしまうことも多いかもしれません。
でも、それを気に入ってくださったのなら、是非「ひとさじの非日常」として楽しんでいただきたいと思います。
仕事に励むスイッチが入ったり、大切な誰かと会う時にムードを作ったり、、、とっておきのジュエリーを纏う行為には、そんな作用が秘められています。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。