
One Off Corundum Collection
こんにちは。
hum JINGUMAE atelier&shopの岩﨑(@ikumi_iwasaki)です。
この度、7月10日(金)〜8月11日(祝・火)までhum JINGUMAE atelier&shopにて、 “One Off Corundum”を発売いたします。
全14点からなる一点物のコレクションです。

初めて“One Off Corundum“を発表したのは2015年。
ルビーやサファイアの鉱物名であるコランダム。
その中でも私たちが惹かれたのは、多くの方が想像されるルビーやサファイアとは少し異なる個性を持つ石たちです。
産出された原石の面影を残すインクルージョンや淡い色合い。
そして、それぞれの石の個性を生かすために施されたカッティングには、決まった名称がありません。
規格に当てはめるのではなく、石そのものの魅力を引き出すことを大切にしたコランダムです。
そのオリジナリティあふれる宝石を引き立てるためだけにデザイン、制作されたジュエリーは、既製品にはない存在感を放ち、身に纏う人の個性を引き立てます。
今回は、このコレクションの原点となったコランダムとの出会いと、その制作背景をご紹介します。

2026年2月。
デザイナーの稲沼と職人の貞清は、初めてアメリカ・アリゾナ州ツーソンを訪れました。
空港に降り立つと、見慣れない大きなサボテンが出迎え、乾いた大地の空気が広がっていました。
目的は、世界中からバイヤーやコレクターが集まる「Tucson Mineral Show」。
毎年1〜2月に開催される世界最大級の鉱物・宝石・化石の展示会です。


会場には巨大なテントが立ち並び、ホテルの客室はショップの一角となります。
廊下の両側にはディーラーが並び、世界各国の言葉が飛び交う。街全体が鉱物を求める人々の熱気に包まれ、巨大な鉱物市場へと姿を変えます。
ジュエリー関係者が集まる会場も、想像するような華やかな世界だけではありません。
石を手に取り、ルーペで覗き込み、その場で決断する。
世界中のディーラーやデザイナーが石を探し回る、活気と熱気に満ちた“現場”です。



気に入った石を見つけても、後で戻ろうと思った頃にはすでに誰かの手に渡っていることも少なくないそうです。
稲沼が石を選び、貞清がルーペで確認する。
その繰り返しの中で、ふたりは数え切れないほどの鉱物に触れ、広大な会場を歩き続けました。
「とにかく歩いた4日間だった」
そう振り返るほど過酷な日々の中で、ひときわ目を惹いたのがコランダムでした。

稲沼は、「コランダムを見た瞬間にデザインが決まった」と話します。
原石の面影を残したインクルージョン。
均一ではない色合い。
そして、規格に当てはまらない自由な輪郭。
その個性的な表情に惹かれ、石を見た瞬間に完成形が思い浮かんだそうです。
また今回は、コランダムの形や向きにもこだわりました。
丸、三角、四角。
一般的な宝石のように整えられたフォルムではなく、それぞれが異なる輪郭を持つ石たち。
その個性を生かすため、あえてさまざまな形のコランダムを選びました。
さらに石の向きも一つひとつ確認し、色の重なり方やインクルージョンの入り方など、その石が最も魅力的に見える表情を表側として採用しました。
シルバーの無骨な質感。
そこにダイヤモンドを添え、緊張感を加える。
荒々しさと繊細さを併せ持つコランダムだからこそ、その相反する魅力を際立たせたいと考えました。


帰国後はすぐにワックス制作を開始。
「このコランダムにはダイヤモンドはグラデーションで取り巻く」
「これは二周に」と。
石を囲むダイヤモンドの色や配置、ボリューム感を、職人の貞清とイメージを共有し、一点一点形にしていきました。
今回のコレクションは、石にデザインを合わせるのではなく、石そのものがデザインの起点となっています。
輪郭も色合いも異なるため、同じつくりを当てはめることはできません。
石を見つめながら造形を考え、その石にとって最も美しく見えるバランスを探っていく。
一点物ならではの制作です。
また、細部のつくりにもぜひ注目していただきたいポイントがあります。
石の個性を生かしたデザインはもちろん、爪留めのディテール、ギザギザとした造形、ダイヤモンドの色や留まり方、アームの幅のバランス、仕上げ。


特に爪留めは、一般的にキラキラとした輝きの綺麗な宝石や貴金属に用いられるような繊細な技法を、本コレクションで採用しています。
「こうしたつくりをシルバーとコランダムで表現するのは珍しい。」
と稲沼は話します。
今回のコレクションを象徴する見どころのひとつとなっています。
さらに内側は鏡面仕上げにし、力強いシルバーの造形の中にも洗練された印象を添えています。
見えにくい部分にまで丁寧な仕事を施しました。
また、身に着けた際の心地良さにもこだわり、一点一点仕上げています。


ラフな表情と繊細さ。
力強さと品の良さ。
数え切れないほどの鉱物の中から選ばれた、相反する魅力を持つコランダム。
その石に導かれるように生まれた一点物のジュエリーです。
同じ表情を持つものは、ひとつとしてありません。
ぜひ店頭で実際にご覧いただき、お気に入りのひとつを見つけていただけましたら幸いです。
それぞれの個性を見比べながら、ご自身の感覚に響くコランダムとの出会いをお楽しみください。
また、7月10日(金)12:45より、Instagramの @for_hum customers にてインスタライブの配信も予定しております。
コレクションへの理解をより深めていただける機会となりましたら幸いです。

【One Off Corundum Collection】
◾️発売日
2026年7月10日(金)〜8月11日(祝・火)
※一点物につき、数に限りがございます。完売の際はご容赦くださいませ。
※ご予約優先でのご案内となります。
■ご来店予約・お問い合わせ
hum JINGUMAE atelier&shop
TEL: 03-6434-5586
mail: info@hum-est.com



